生活の党の小沢一郎代表が苦しんでいる。衆院解散直前まで模索した新党構想は不発に終わり、側近らに離党を促す窮余の策に出た。生活の党も自らも展望がないことを証明したようなものだ。47歳で自民党幹事長に上り詰め、「剛腕」の名をほしいままにした小沢氏は「過去の人」になりつつある。 「今回の選挙は政権交代を目指す選挙戦にはならなかった」 24日、岩手県一関市内で開かれた生活の党岩手3区総支部の会合。小沢氏はあいさつで、今回の衆院選について早くもこう語った。こんなことを言うのも、自ら目指した最善の形が実現しなかったためだ。 「壊し屋」過去のこと 政党の離合集散で常に中心にあり、「壊し屋」ともいわれた小沢氏だが、ここ数年は思い通りに物事が進まず、政治力も確実に低下している。 平成24年7月、消費税増税に反対し、民主党から約50人の議員を引き連れて「国民の生活が第一」を結成した。増税反対で民意をつかめると