青写真を確認した堀越二郎が自分の机に戻り、着席後身をかがめて床のカバンから計算尺を取り出し、椅子を前に引いて作業を始める一連の動作の1カット。 飛行シーンよりもモブシーンよりも、その作画と動画に戦慄した。 スタジオジブリ最新作、宮崎駿監督の「風立ちぬ」は、ずばぬけた航空技術者であった堀越二郎を、ずばぬけたアニメ職人が描写するという職人映画だ。 もはや宮崎アニメと村上春樹作品は、新作がリリースされれば、人は皆なにがしかの感想なり批評なりを述べなければいけないような雰囲気になっている。誰からいわれたわけでもないのに、おのれの見解と立場を表明しなければいけないような圧力が、少なくとも私のTLには充ち満ちる。かくして多くの人は、他人の顔色をうかがいながら恐る恐るつぶやく。 求められてもいないのに。 いや、批評家や評論家の人はいいのですよ。それが仕事だから。 こう見えても私は本業でマンガ家をやってい
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日本映画・洋画を問わず、ネタバレ・あらすじを交えて感想(レビュー、 批評、 解説…?)を語りながら、映画の魅力を再発見していきましょう。ラストを明かすことも。 宮崎駿監督の育った家は、戦争中とても景気のいい家だった。 自動車の個人所有が一般的ではなく、しかも原油不足から民間では木炭自動車が使われていた当時にあって、彼の父はガソリンの自家用車に乗っていた。世間が食糧難で、食べる物が何もない中、宮崎家はおひつでご飯を食べていた。 叔父が社長、父が工場長を務める宮崎航空興学は、軍需産業の一員として飛行機部品を組み立てていた。栃木県の工場には千数百人の工員がいたというから、ちっぽけな町工場ではない。なるほど、裕福な一族だったのだろう。 だが、未熟な女の子たちを臨時工として動員しても、できた翼は規格に合わない。規格に合わなくても、検査官の軍人にポケットマネーを渡せば通ってしまう。 それで特攻隊の青年
『風立ちぬ』を観て一晩たっても、なんだか地に足が着かないような感じでふわふわしている。とんでもないものを観てしまった。 飛行機のエンジン音にはお経の唸り声のような人間の声が使われていて、ぞっとした。二郎という主人公は、人間には許されざる怪物造りに手を染めていると思った。 墜落した飛行機の機体の前に二郎が立ち尽くす場面は、天から落ちてきたロボットの前に立つムスカの姿と重なる。飛行機とラピュタ、人間には許されない夢を見た男のバリエーションである。二郎の幻影や現実の中で何度も何度も墜落を繰り返す飛行機は、ドロドロになって腐り果てる巨神兵だ。 恋愛の場面にはすごく驚いた。 これまでの宮崎映画だと、異性から好意を寄せられても気づきもしないであっさりスルーするとか、少年か少女にほっぺをチュッとされてボッとなるとか、そういうのを描いてお茶を濁して、恋愛面でのロマンチックな部分はひたすら隠し通してきた。そ
原作・脚本・監督:宮崎駿 以前。まだこの作品の製作が発表されていない頃。あるイベントで鈴木敏夫プロデューサーがぽろっと本作についてコメントしたことがある。その時、鈴木敏夫はこう表現した。 今度の宮崎駿の新作は「自伝」の映画であると。 宮崎駿監督の新作は自伝!鈴木敏夫プロデューサーがイベントで明かす - シネマトゥデイ しかしふたを開けてみると、それは堀越二郎という飛行機設計者の人生を描く映画であった。 原作は「紅の豚」の元となる話も収録された「雑想ノート」を連載していたこともある「モデル・グラフィックス」での連載「風立ちぬ 妄想カムバック」という絵物語である。 宮崎駿との高畑勲との明確な違いがあるのは、堀越二郎の人生を書くことに対して「正確」を期さないことである。高畑勲が「堀越二郎」の生涯を描くならば、その人の人生をかなり綿密に取材し、正確な「堀越二郎」の評伝映画を作るに違いない。しかし、
映画「風立ちぬの原作紹介 -漫画「風立ちぬ 妄想カムバック」- 映画「風立ちぬ」は、模型雑誌の月刊モデルグラフィックス(大日本絵画)紙上で、2009年4月から2010年1月まで9回(途中2009年10月は休み)連載された宮崎駿による同名の漫画、「風立ちぬ 妄想カムバック」が原作となっている。 こちらの「風立ちぬ」は、模型雑誌での連載ということもあり、随所に専門的な内容がちりばめられている。また、どちらかというと宮崎駿の個人的趣味といった色合いが強く、ご贔屓の飛行機設計家であるイタリアのジャンニ・カプローニが登場したり、当時の戦闘機に関する様々なうん蓄が盛り込まれている。その為、初心者には意味不明であったり読みにくい部分もある。同様の作品としては、月刊モデルグラフィックス紙上で連載された「飛行艇時代」が後に映画「紅の豚」(1992年・スタジオジブリ作品)となっている。 関連情報 ・映画「風立
『風立ちぬ』4分間の予告編がテレビ初放送 - (C) 2013 二馬力・GNDHDDTK 20日から公開される宮崎駿5年ぶりの新作『風立ちぬ』の4分間に及ぶ予告編が、映画公開前日となる19日の日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」内でテレビ初放送されることが明らかになった。 ジブリ新作『風立ちぬ』『かぐや姫の物語』フォトギャラリー 松任谷由実(荒井由実名義)が歌う主題歌「ひこうき雲」を一曲通して流しながら、4分間という異例の長さで映画の魅力を伝える同予告編。先月8日から劇場のみで公開されていたが、本編上映後に流していたことから、「観た映画の余韻が消えてしまう」とまで言われたことでも話題になった。 ADVERTISEMENT さらに20日からは映画公開に合わせ、ジブリ作品として初となる同作の公式Facebookページがオープン。声優キャストの起用理由や、キャッチコピー「生きねば。」に込められた
『崖の上のポニョ』以来、5年ぶりとなる宮崎駿監督の長編映画『風立ちぬ』が7月20日に公開される。同作は、東京、名古屋、ドイツを舞台に、1982年に亡くなった航空技術者の堀越二郎をモデルとした主人公の半生を描いた、フィクション作品だという。 主演声優を『新世紀エヴァンゲリオン』などで知られる映画監督・庵野秀明が務め、主題歌は松任谷由美が担当(楽曲は荒井由美時代のもの)。映画を見た松任谷は、「嗚咽が出てしまうくらい感動した」と絶賛し、宮崎監督自身も上映会で号泣してしまったという。 また、業界関係者からの評判もよく、6月の関係者向け試写会後、『サマーウォーズ』などのヒット作を手掛ける細田守監督は、Twitterで「こんなにいい映画はいままでになく、そしてこれからもない」と大称賛。これに、アニメファンらの期待は急上昇した。 しかし7月に入り、一般向けに1万人以上を招待した大規模な試写会が行われると
MC : 映画をご覧になっていかがでしたか? 松任谷さん : もう本当に感動しました。我慢しても、我慢しても、嗚咽が出てしまうぐらい、素晴らしい作品に関わらせていただいて、本当に嬉しいです。 MC : 監督も映画をご覧になって涙されたとお聞きしているんですが、いかがでしょうか? 宮崎監督 : 情けないですね。 庵野さん : 号泣ですよ。ボロボロ泣いてたじゃないですか(会場笑)。 MC : 監督と長いお付き合いの庵野さんにうかがいますが、宮崎監督が涙することは珍しいのですか? 庵野さん : 初めてでしたね。感極まったんじゃないですか? 抑えられないものが、自分の中にでたのだと思います。そんなに泣く人じゃないので、僕は初めて泣くのを見ました。「あ、宮さん、泣くんだ」、そんな感じ。僕は見れて幸せでした(会場笑)。 宮崎監督 : 庵野に声をやってもらって良かったですよ。プロデュー
宮崎駿監督の新作ヒロインに抜てきされた瀧本美織と鈴木敏夫プロデューサー 宮崎駿監督の5年ぶりの新作となる映画『風立ちぬ』の中間報告会見が6日、都内で行われ、連続テレビ小説「てっぱん」などで知られる女優の瀧本美織が、ヒロインの声優を務めることが明らかになった。この日は瀧本のほか、西島秀俊、西村雅彦、スティーブン・アルパート、風間杜夫、竹下景子、國村隼、志田未来、大竹しのぶ、野村萬斎などの豪華声優キャストが発表された。 宮崎作品のヒロインに抜てき!フォトギャラリー 本作は、ゼロ戦設計者の堀越二郎氏と文学者の堀辰雄氏、同時代に実在した二人の人物をモデルにした主人公・二郎の半生を描いた物語。青年技師である二郎と美しくも薄幸な少女・菜穂子の出会いと別れを、ゼロ戦誕生の物語を交えて映し出す。二郎の声は「新世紀エヴァンゲリオン」シリーズを手掛ける庵野秀明が務める。 ADVERTISEMENT 会見に出席
ヱヴァ・庵野監督、声優でジブリ主演!宮崎駿監督新作で完璧“演技” Tweet 宮崎駿監督(72)の5年ぶりの新作となるスタジオジブリの映画「風立ちぬ」(7月20日公開)の主人公・二郎の声を、「新世紀ヱヴァンゲリヲン」シリーズで知られる庵野秀明監督(52)が担当することが9日、発表された。両監督のタッグは「風の谷のナウシカ」以来、約30年ぶり。このほどアフレコが行われたが、ほとんど声優経験がないにもかかわらず、宮崎監督の指示に応え完璧な“演技”を見せた。 ジブリの宮崎監督と「ヱヴァ」シリーズの庵野監督。日本が世界に誇るアニメ界の雄が、監督と声優という異例のタッグで作品を生み出すことになった。 零戦の設計で知られる堀越二郎さんの半生を描いた「風立ちぬ」。その主人公・二郎の声優を選ぶ段階で、宮崎監督はキーになる条件として〈1〉早口〈2〉滑舌がいい〈3〉凛(りん)としている―を挙げていた。適任者を
「生きねば。」 - (C) 2013 二馬力・GNDHDDTK 7月20日に公開されるスタジオジブリ最新作『風立ちぬ』のキャッチコピーが発表された。今回発表されたキャッチコピーは「生きねば。」。これまでにも「生」という字を用い、その時代を生きる人々に向け、強烈なメッセージを発信してきた宮崎駿監督作品。今作のキャッチコピーには、1984年に公開された名作『風の谷のナウシカ』とのつながりもあるという。 『風立ちぬ』新ポスターフォトギャラリー 1997年に公開された『もののけ姫』では、「生きろ。」、2001年に公開された『千と千尋の神隠し』では、「『生きる力』を呼び醒ませ!」、2004年に公開された『ハウルの動く城』では、「生きる楽しさ、愛する歓び。」、2008年に公開された『崖の上のポニョ』では、「生まれてきてよかった。」と「生」のメッセージを発信してきた宮崎監督作品。 ADVERTISEME
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