上表の「特徴的な追加/改善内容」の列を見てもらうと分かる通り、下記3つのポイントが機能改善の傾向として共通している(なお、YugabyteDBは2020年2月に2.1をリリース済で2.2の差分が小さい)。 OLAP向け機能の強化(カラムナストア、ベクター化実行) 悲観的ロックのサポート バックアップとリカバリの機能強化 それぞれがどんな意図を持って追加されたのか、次節以降で私なりに解説をしていく。 1. OLAP向け機能強化 このテーマについて議論する前に一つ触れるべきなのは、 「NewSQLは分析系クエリ、つまりOLAP処理に適しているのか?」 という疑問である。 個人的にこれに回答するならば、現時点では"No"となる。 シンプルな言い方をすればRedshiftやBigQuery、最近であればSnowflakeなど分析クエリを専門とするデータベースとは方向性が異なり、まともには競えない。