深刻な雇用状況は、高校生の就職活動にも暗い影を落としている。厚生労働省が11日公表した来春卒業予定者の求人・求職状況で、求人数が前年のほぼ半分になるという厳しい実態が明らかになった。特に、沖縄、青森県の求人倍率は0.1倍台。地方からは「就職氷河期の再来」と悲痛な声が上がっている。【東海林智、矢澤秀範、門田陽介】 求人倍率0.11倍と全国最悪の沖縄県。沖縄本島中央部の県立高校の男性進路指導主任(58)は「今年は極端に求人倍率が低いとうわさにはなっていたが……」とため息をついた。6月の求人受け付け開始後、学校に届いた求人票は去年の半分、採用人枠も減った。 沖縄県教委の就職担当者は「金融危機の影響で状況が悪いと聞き、4日の県立高校の校長研修会で『ここ数年で経験したことのない状況』と説明したばかり」と頭を抱える。 地元採用の枠を増やすため県教委は、ハローワークや県高等学校長協会と連携し、商工会議所