くまの・ひでお/第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト。 山口県出身。1990年横浜国立大学経済学部卒。90年日本銀行入行。2000年より第一生命経済研究所に勤務。主な著書に『バブルは別の顔をしてやってくる』(日本経済新聞出版社)など。 経済分析の哲人が斬る!市場トピックの深層 ロシアのウクライナ侵攻は3年目に入り中東でもイスラエルのガザ侵攻を機に緊張が強まる。世界は米中対立の構図にロシアが加わり、分断と冷戦時のようなブロック化の様相だ。経済でもインフレは一時より鈍化したが中国は長期停滞色を強め米国の景気減速も懸念される。人口減少や高齢化、巨額政府債務と日本が抱える課題も多い。不透明な時代だからこそ、巷に溢れる情報の裏側になる「真実」を知り戦略を立てることが必要だ。経済分析の第一人者である熊野英生、河野龍太郎、鈴木明彦、末澤豪謙、森田京平、森田長太郎、愛宕伸康、森谷亨の8人が独自の視
今回の経済危機について、ゆきすぎた自由主義が引き起こしたなどという議論のほとんどは、誤解に基づいている。 早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授 野口悠紀雄 構成=小川 剛 「新自由主義批判」はどこが間違いなのか 今回の世界的な金融危機とそれに続く経済危機について、「新自由主義」の失敗や破綻と捉えたり、ゆきすぎた自由主義が引き起こしたなどという批判がある。しかし、そうした議論のほとんどは、新自由主義に対する誤解に基づいている。 日本では小泉構造改革を新自由主義的な経済改革と見なして、今日の政治状況や経済状況と関連づけようとする議論がよくなされる。しかし、小泉改革と新自由主義は同一視できるものではない。 改革の目玉だった郵政民営化にしても、財政投融資の改革は2001年段階でほぼ完成していたし、郵政公社もすでに発足していた。小泉政権が行ったのは郵政公社の民営化だけで、郵政民営化は単に選挙のス
ジャーナリズムの定義が揺らいでいる ウィキリークス問題が波紋を広げ続けている。「ウィキリークスはメディアなのか?」「それはジャーナリズムといえるのか?」「情報はどこまで透明化されることを許されるのか?」といった問いがあちこちで噴出し、しかしそれらに対して今のところわかりやすい答はない。 なぜ明快な答が無いのかといえば、そもそもそれらの質問の大前提そのものが揺らいでいるからだ。「メディアなのか」「ジャーナリズムといえるのか」という問いについて言えば、じゃあメディアやジャーナリズムの定義とはいったい何なんだ?ということを問い直さなければならない。 既存の新聞社・テレビ局・出版社・ラジオ局、そしてそこに所属する記者やそれらのメディアに寄稿・出演しているフリージャーナリストといった既存のマスメディア空間だけを「メディア」「ジャーナリズム」として定義するのであれば、ウィキリークスはメディアでもジャー
とある事情により、今日の商売は100円玉と10円玉が恐ろしい勢いでなくなります。商売繁盛は結構なことなんで文句も言えないんですが、みなさん一万円札か千円札でしか支払いをしてくれないんですよ。末3桁が560円なんて数字が出たときに一万円札しか出してこないと、顔はともかく腹では泣きそうになります。「100円と10円が4枚ずつ一度になくなる(涙)。せめてあと60円出して、お釣りを500円玉にしてくれないだろうか(涙々)」って。もちろんあらかじめ用意はしてあるんですが、問題はそれでも足りなくなったとき。もちろん銀行へ行って両替すればいいんですけど、銀行で小銭を両替するとき50枚を超えると手数料を取られるんですよ。銀行によっては50枚以上で手数料を取るという極悪なところも。これ、「海外では銀行は貸出金よりも手数料で利益を出す」という情報だけを入手した銀行側が勘違いして「手数料と言えば振込み手数料。そ
市民税10%減税の恒久化や市議報酬半減化などの構想を打ち出した市長と議会の対立を受けた今回のリコール運動で、支援団体は8月下旬から街頭署名活動を展開。わずか1カ月間で46万5602人分もの署名を集めた。 これを良しとしなかったのが選管だ。同市の選管委員は市議会の選挙で選ばれ、現在は委員4人のうち3人が市議OB。選管が議会の天下り先と捉えられても仕方がない。同市16行政区の選管委員にも元市議は含まれる。 各区選管は当初の審査で、全体の約24%に相当する計11万1811人分の市民の意志を無効と判断した。審査基準を厳格化し無効署名を乱造した様子からは、リコール成立を何としても阻みたいとの意志が読み取れた。 市長の支援団体と個人による異議申し立ての結果、当初の選管審査で住民投票に必要な法定数を1万2004人分下回ったとされた有効署名数は一転、法定数を上回った。「署名が自筆かどうか疑わしい」と指摘し
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