学生、またその親にとって、就職を志望する会社がブラック企業かどうかは大きな関心事である。 一般的に長時間労働、低賃金といった問題を持つ会社がブラック企業と呼ばれるが、どの程度、仕事がきついのかなどは、働く人の主観によっても異なる。そこで客観的に見る方法として挙げられるのが、有価証券報告書によるチェックである。 有価証券報告書とは、上場企業などが事業の状況や財政状態、経営成績などの財務諸表を記載、公表するもの。虚偽記載があれば罰則が与えられ、企業の信頼も損なう。金融庁のウェブサイト「EDINET」に各企業の有価証券報告書が掲載されており、誰でも閲覧できる。トップページ→書類検索→企業名入力で検索できる。 まず、社員がどんどん大量に辞めているというのは、ブラック企業の証左といえる。そこで確認したいのが、「平均勤続年数」。有価証券報告書の「従業員の状況」に記載されている。 たとえばトヨタ自動車の