フィナンシャル・タイムズ紙アメリカ版編集長のジリアン・テット氏は2000年を挟んだ数年間、記者として不良債権問題に苦しむ日本を取材した経験を持つ。テット氏は『サイロ・エフェクト』で大企業などの組織で働く人々が、”タコツボ”にはまってしまう問題について指摘している。その事例の1つとして日本のソニーも紹介されている。いつの間にか進行していく、”タコツボ"化を防ぐためにはどうすればいいのだろうか。2月下旬に来日したテット氏は「自動車メーカーやメディア企業などはサイロ化している」と警鐘を鳴らす。 ――『サイロ・エフェクト』では、多くの優良企業がサイロ(気密性に優れた穀物貯蔵庫)のように風通しが悪くなる様子を克明に描いています。 非常に頭のいい人たちが、サイロ化によっておかしなことになってしまう。会社で何が起こっているのかを正確に理解できなくなるのです。その問題を書きたかった。日本では東芝、タカタな