日本ではよく「机上の空論」とかで、学校で習ったことは社会に出てろくに役に立たないという固定観念が確立されている。多くの教科はほぼ受験テクニックとしての学習に特化されているのが現状だ。そして企業が採用に当たって重視してきたのは学習の内容ではなく、学習への態度なのだろう。つまり子供の頃から地道に努力し、一定の成果を上げられる素質が社会に出てからの素質を推測するベンチマークになっているわけだ。もちろんこれには例外もあるが、ある程度「不適格者」を排除できる比較的合理的なシステムだったとは言えると思う。しかしこのことは同時に、受験という目的が終わってしまえばきれいさっぱり忘れてしまって自分の血肉にならないといった弊害もある。日本人の多くが受験目的に英語を長年学習しても、日常会話も満足に出来ない人が大多数であることがその象徴でもある。そしてもうひとつ、経済学教育の貧困さが民主主義システムを経由して誤っ