病気腎摘出、他の手術法示されず…厚労省調査 岡山の4人、修復後戻す道あった 病気腎の移植問題で、岡山県の病院で腎臓摘出を受けた患者4人が、厚生労働省の調査班に、摘出以外の治療法の選択肢をきちんと示されなかったと話していることが23日わかった。調査班は、いずれも腎臓を修復して体内に元に戻す自家腎移植が可能だったとみている。宇和島徳洲会病院(愛媛県)で万波誠医師(66)らが実施した5例の摘出でも同病院調査委員会の専門委員は「摘出へ誘導する説明が目立つ」と疑問視しており、〈移植ありき〉の姿勢が改めて問われそうだ。 岡山県の4例の摘出は、いずれも弟の万波廉介医師(61)が執刀した。 調査関係者によると、2001年2月、直腸がんの内視鏡手術ミスで尿管が傷ついた男性が、岡山協立病院(岡山市)で腎臓摘出を受けた。しかし男性は自家腎移植の方法を示されず、元の主治医と相談したいという希望も断られたという。