Lesson324 人を動かすということ 社会に出る、ということは、 「舟出」をするようなものだと思う。 学校は、柵でかこわれた牧場のようなもので、 社会の荒海から切り離され、 世代も、行動半径も、似たものどうしが とくに伝える工夫をしなくても、そこそこわかりあえて、 勉強によって自分を太らせ、太りあっていく。 でも、いったん社会の荒海に出ると、 いやでも方向をもつ。 会社にはいる、というのは、 船にのるようなもので、 さまざまな会社が、 さまざまなゴールにむけて航海している。 船にのったとたん、自分も方向性をもつし、 そのことにより、違う方向の船に乗った友人とは 行き先が分かれる。 ゴールも行き方もちがう船どうしと、 同じ船の中でさえ、ちがう人どうしが ひしめき合っているなかでは、 自分の思う方向に、ひたすら進み続けていくだけでも、 ものすごい抵抗にあうわけだ。 そんな社会に「舟出」する