7月26日未明に起きた相模原市「津久井やまゆり園」の障害者19人が殺害された事件は本当に深刻だ。殺害された人数が多いというだけでなく、障害者を狙った大量殺人であり、容疑者自身も精神疾患があるのかどうかが問題になっているという、二重三重の意味で深刻な事件だ。ヘイトクライムという点ではアメリカでのゲイ襲撃事件とも通底する、ある種の排外主義が蔓延しつつある風潮とも関わっているように見える。 8月3日、殺害現場となった「津久井やまゆり園」を訪れた。大変交通の便が悪いところだが、事件から1週間以上経っているのにまだ献花に訪れる人がたくさんいる。この事件がいかに多くの人に衝撃を与えたかを示すものだろう。 障害者に関わる事件が起きた時に、以前は私は真先に弁護士の副島洋明さんに話を聞きに行っていた。副島弁護士は残念ながら2014年に他界してしまったのだが、浅草レッサーパンダ事件や池袋通り魔殺傷事件など障害