ガラスの引き戸を開けると、ゆったりしたU字型のカウンターが迎えてくれる。店内は白を基調とした清潔感のある空間に、木材やグリーンの植物をうまくミックスさせていて、やわらかい雰囲気だ。 店主でバリスタの鈴木芙紗代(すずきふさよ)さんがお店をオープンしてから半年余り。平日の昼間には近隣に住む人が訪れ、朝早い時間帯には出勤前の朝ごはんをテイクアウトする人など、早くも街になじんでいる。 「近所に住む70代ぐらいの方が、まるで喫茶店みたいよく来てくださいます」 中目黒にはたくさんの飲食店がある中、目黒銀座商店街の端っこには落ち着いてコーヒーを飲める場所が少なかった。おいしいコーヒーとおしゃべりタイムを求めてやってくる年配者が、決まって頼むのが落ち着いた深煎りのalorsブレンドだ。毎日飲みたくなるような味をコンセプトにしているという。