ポイント 新規の睡眠の理論モデルに基づいてカルシウムイオン関連経路が睡眠時間に重要であることを予測し、本予測を遺伝子改変マウスと薬理実験により世界で初めて実証した。 新規の睡眠の理論モデルに基づいて、CaMKIIをはじめとするカルシウムイオン関連経路に含まれる7遺伝子について遺伝子を改変したマウスの睡眠時間が増減することを予測し、実験で示した。 睡眠障害および睡眠障害を合併するさまざまな精神疾患・神経変性疾患(統合失調症、うつ病、アルツハイマー病、パーキンソン病など)の機序の解明、新規の標的遺伝子の提案に繋がることが期待される。 ヒトをはじめとする哺乳類の睡眠時間・覚醒時間は一定に保たれていることが知られていますが、その本質的メカニズムはよくわかっていませんでした。東京大学(五神 真 総長)と理化学研究所(理研、松本 紘 理事長)は、神経細胞のコンピュータシミュレーションと動物実験を組み合