生後3時間で走れる 年末の有馬記念、年始の金杯などの競馬で、サラブレッドの力強い走りを見た人も多いだろう。 競走馬の最高速度は、なんと時速70キロ以上にも達する。厳しいトレーニングを積んだ馬たちが駆ける姿は壮観だ。 実は、馬は生まれてからすぐに走り回ることができる。かなり身体が成熟した状態で生まれてくるため、発育が非常に早いのだ。同じ哺乳類の犬と比べてみると、犬の妊娠期間が2ヵ月であるのに対して、馬は11ヵ月と非常に長くなっている。 生後の発育の違いも見ていこう。仔犬の目が見えるようになるには生後から2週間、よちよちと歩き始めるまでは3週間ほどかかる。その一方、仔馬は生後30分で目が見えるようになり、2時間もすれば、自分の足で立てるようになる。さらに3時間後には走ることも可能になるのだ。 馬が驚異の発育スピードを誇るのは、単に母馬のお腹にいる期間が長いという理由だけではない。 母親の胎内で