2日、ロンドンの大英図書館で古浄瑠璃「弘知法印御伝記」の人形を操る遣い手たち(左)と、三味線で弾き語るキーン誠己さん(右端)=鈴木伸幸撮影 【ロンドン=鈴木伸幸】江戸時代に台本が日本から持ち出され、五十五年前にロンドンで発見された古浄瑠璃「弘知法印御伝記(こうちほういんごでんき)」のロンドン公演(本社後援)が二日夜、大英図書館のホールで行われ、約二百五十人の観客が、英語の字幕を見ながら、約一時間の三味線の弾き語りと人形芝居に歓声を上げた。 公演は日本文学研究者のドナルド・キーンさん(94)が、台本発見の地ロンドンでの「里帰り公演」を働き掛け、実現した。公演の実行委員長のキーンさんは「演者の感情が外国人にも伝わったと思う」と話した。
手塚治虫(おさむ)さんら多くの漫画家が暮らした豊島区のアパート「トキワ荘」に入居した唯一の女性漫画家、水野英子(ひでこ)さん(77)=川崎市=の作品展が同区東池袋4の区立中央図書館で開かれている。水野さんは女性漫画家のパイオニアとされ、初期の作品で少女向け雑誌「少女クラブ」に連載した「銀の花びら」「星のたてごと」の複製原画など21点を展示している。 (増井のぞみ) 水野さんは山口県下関市出身で、十五歳で漫画家デビュー。西洋を舞台にした物語や、大きな瞳に星が輝くヒロインの華やかな姿が人気を集めた。漫画家石ノ森章太郎さん、赤塚不二夫さんと三人で作品作りをするため、一九五八(昭和三十三)年、十八歳で上京し、トキワ荘で七カ月暮らした。当時のことについて「二十四時間、漫画の世界で天国のよう。男も女も意識せず、とにかく漫画を描いた」と振り返る。
JR土浦駅北地区の再開発で、今年十一月に移転オープンする市立図書館の概要を土浦市が発表した。新図書館は従来の四・四倍の五千百平方メートルと、県内の市町村立で最大になる。一昨年の市役所の駅前移転と並ぶ中心市街地活性化の目玉事業で、市役所移転後もにぎわいの創出効果が見えない中、市は駅前空洞化の改善に期待をかけている。 (宮本隆康) 県南地域の中心都市としてにぎわった土浦駅前は近年、大型商業施設の閉店が相次いでいる。一九八九年に京成百貨店、九八年に西友、二〇〇四年に丸井が閉店。一三年には駅西口のビルからイトーヨーカドー土浦店が撤退した。 市はイトーヨーカドー跡を買い取り、一五年九月に市役所本庁舎を移転した。庁内に食堂は設けず、職員に周辺の飲食店の利用を促している。移転から二カ月がたった平日の駅西口の歩行者数は、一年前から10%ほど増えた、とする市の調査結果もある。
おカネと集客数が基準で、教養をないがしろにして目先の刺激に執着する感性。そうした「特性」を備えた人たちが文化行政に口出しするようになると、文化はすたれていく。山本幸三地方創生相の「学芸員はがん」発言は記憶に新しいが、生活圏に近い図書館でも物議を醸す「ツタヤ図書館」や京都市での寄贈本廃棄事件など、その基盤が揺れている。文化インフラが崩れつつある。 (安藤恭子、沢田千秋) 【こちらは記事の前文です】 記事全文をご覧になりたい方は、東京新聞朝刊をご利用ください。 東京新聞は、関東エリアの駅売店、コンビニエンスストアなどでお求めいただけます。 「東京新聞電子版」 なら全国どこでも、また海外でも、記事全文が紙面ビューアーでご覧いただけます。 購読・バックナンバーをご希望の方は 「新聞購読のご案内」 をご覧ください。 掲載日やキーワードから記事を探す 「記事検索サービス」 もご利用ください。
「ブックハウスカフェ」の社長・今本義子さん(左)とスタッフの茅野由紀さん。奥のソファがカフェとバーのスペース=東京都千代田区神田神保町で こどもの日の五日、書店が集まる東京・神保町(千代田区)に、新刊児童書専門店が復活する。名前は「ブックハウスカフェ」。同じ場所に二〇〇五年から、「本の街」でも唯一の専門店があったが、今年二月に閉店。元スタッフらの熱意で、新たな店としてオープンにこぎつけた。カフェとバーの機能を加え「赤ちゃんから大人まで絵本の楽しみを共有できる場に」と意気込む。(北爪三記) 靖国通りに面した「北沢ビル」(神田神保町)一階。約百五十平方メートルの店内は、中央に約三十人が座れるソファのカフェスペース。両側の書棚に、絵本や児童書を全国でも有数の約一万冊備える。おむつ替えや授乳の場所も確保。夜にはカフェがブックバーになる。
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