松浦理英子(まつうら・りえこ)1958年、愛媛県生まれ。78年、「葬儀の日」で文學界新人賞を受賞しデビュー。著書に『親指Pの修業時代』(女流文学賞)、『犬身』(読売文学賞)など(撮影/今祥雄)この記事の写真をすべて見る 『最愛の子ども』(1700円+税/文藝春秋)私立高校という共同体の中で、「疑似家族」を演じ、生きる女子高校生たちのロマンス。およそ40年の作家生活で小説は8冊目という寡作の作家による待望の新作 大人でなく、男でもない。そのことがもたらす無力さの渦中で、女子高生だけの「疑似家族」とその「目撃者」で作り上げられたロマンスである。 「世の中の主流である男性の支配が及ばないところで、女子高生たちが自分たち主体でロマンスを形成していく様子を書きたいと思いました」 『最愛の子ども』の著者である松浦理英子さんが、AERAインタビューに答えた。 私立玉藻学園高等部。クラスで最も落ち着きのあ
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