図書館のサービスが、社会のデジタル化に呼応して拡大されることになりそうだ。所蔵する書籍や雑誌をスマートフォンやパソコンで部分的に閲覧できるようにするという。 文化審議会の小委員会が報告書をまとめた。政府は今国会で著作権法の改正を目指す。 図書館では現在、調査研究を目的とする利用者を対象に、書籍や雑誌の一部分のコピーを有料で提供している。遠隔地の場合は郵送になる。ただ、サービスを実施していない図書館もある。 ファクスやメールによる送信は認められていない。かねて利用者のニーズに十分に応えていないとの指摘があった。 コロナ下の緊急事態宣言で、多くの図書館が休館し、書籍資料の閲覧や貸し出しが困難になった。在宅勤務などリモートワークや授業のオンライン化が進むなか、電子データでの提供を要望する声が研究者らから上がっていた。