米ユタ大学(University of Utah)は、10×10個の電極アレイを脳に埋め込んで外部と信号を非接触でやり取りするチップを開発し、その概要をISSCCで発表した(講演番号30.2)。 用途としては、脳の神経細胞を伝達する信号を微小な電極アレイで収集し、モーター制御の義手や義足を動かしたり、パソコンを操作したりすることを想定している。埋め込む電極の数が多いほど数多くの神経から信号を収集でき、外部の機器を精密に制御できるようになる。ユタ大学は過去に10×10個の電極アレイ(剣山状の電極アレイ)をマイクロマシーニング技術で製造し、電極アレイをサルの脳に埋め込んでロボットを遠隔制御させるといった実験を進めてきた。 脳に埋め込む目的で製造した、剣山状の電極アレイ。10×10個の針状電極が並ぶ。電極のピッチは400μm。この写真はユタ大学のホームページから抜粋した。 ユタ大学は今回、10×