本書は、近年、非常に注目を集めているベイズ統学計に関する医薬統計分野における非常に優れた書“Bayesian Biostatistics”の翻訳である。 ベイズ統計学の入門基礎(第I部)から、MCMCなどを含めた最近の計算法、モデル化や変数選択法など(第II部)、そして、バイオアッセイ、測定誤差、生存解析、画像解析などの専門的トピック(第III部)にわたり、ベイズ統計の手法を、医学薬学での豊富な例を用いて解説している。 また、WinBUGSやSASなどの統計ソフトを用いたデータ解析を詳しく紹介しており、医薬統計分野の実務家にとっても参考となる。 第I部 ベイズ法の基本概念 1 統計的推測の方法 1.1 頻度論的アプローチ:批判的な考察 1.1.1 古典的な統計アプローチ 1.1.2 エビデンスの指標としてのP値 1.1.3 エビデンスの指標としての信頼区間 1.1.4 2 つの頻度論の理論