リファクタリングは、設計やコードを綺麗に保つという普遍的に求められる活動の一要素です。常識的な習慣として推進すべき活動です。 ただ、有効性の理解を得られないままリファクタリングを行って物議を醸す場面も存在します(例えばここのはてなブックマーク等で巻き起こった議論などです)。 実際、リファクタリングは、以降の保守作業をサポートしてこそ価値がでるものであり、考えなしにいつでも一律実施すればよいというものではありません。リファクタリングの対象やチームの状況によって、リファクタリングをすべきかどうか、線引きがされます。 このリファクタリングをすべきかどうかの基準ですが、一言でまとめると「妥当な保守性の実現を、妥当な費用対効果で実現できるか」になります。今回はこの基準を構成する「妥当な保守性の実現」と「妥当な費用対効果」について、それぞれ解説します。 リファクタリングで妥当な保守性を実現できるかの基