社長や役員が企業の中で大きな権限や影響力を持っていることは誰でもご存じだと思いますが、その経営陣ですら恐れる巨大な権力者がいるのをご存じでしょうか? それは“従業員の総意”です。 経営者といえども、従業員総スカンという状況を好む方はまずいないのではないでしょうか? プロジェクトを進めようとする場合も、この“従業員の総意”という社内民主主義と真っ向から戦わなければならない時があります。 日本の企業は特に戦後、TQC(全社的品質管理)活動によって企業競争力や品質の向上・原価の低減という非常に重要なテーマに取り組んできました。日本人の勤勉さと企業への帰属意識の高さ、さらに平均的教育レベルの高さによって、日本は世界で最もTQCに成功した国になったといっても過言ではないでしょう。 その半面、問題解決手法がボトムアップ手法になってしまい、この文化が逆に問題解決を遅らせたり、経営陣に間違った判断を下させ