2016年8月に今上天皇が生前退位の「おことば」を述べてから、1年が過ぎた。異例の会見に驚きはしたものの、国民はおおむねこの意向を支持。2017年6月には、約200年ぶりに天皇の生前退位を認める特例法が成立した。 だが、天皇はこれまでもその型破りな行動で常に国民を驚かせてきた。仏紙「フィガロ」は、その根底にある平和主義と民主主義、そしてこれまでの功績を賞賛。 だがその一方で、「天皇が退位した後の安倍政権下で、日本の民主主義は危機に瀕する」と警鐘を鳴らしている。 200年ぶりの生前退位 日本にはまだ、「強制労働」の犠牲者がいる。今上天皇である。 2017年6月、今上天皇の一代に限り退位を認める特例法が成立した。皇室典範では崩御にいたるまで役目を全うすると定められており、日本の天皇が生前退位をするのは実に200年ぶりのことだ。 伝統を重んじながらもリベラルで、高貴な存在でありながら民主的な考え