新型コロナウイルスの影響で暮らしが圧迫されているひとり親家庭に自治体が現金を配る動きが広がる中、兵庫県姫路市が“一石四鳥”の効果を狙った取り組みに乗り出す。まずは市が地元の農作物などを買い取って生産者を支え、発送用の荷造りをイベント業者らに委託。続いてタクシー会社に配達を任せ、ひとり親家庭の食卓へ届ける。直接的な現金給付とは一線を画しつつ、コロナ禍に直撃された市民と業界を同時に支援する。(小川 晶) ひとり親家庭では保護者が非正規雇用で生計を支える場合も多く、感染拡大による休業要請で仕事を失ったり、収入が大幅に減ったりして困窮するケースが相次いでいるとみられる。 このため国も対策が必要と判断。このほど閣議決定された2020年度第2次補正予算案で現金支給の方針を打ち出した。 そんな中、姫路市が知恵を絞ったのが地場産品を活用した今回の取り組みだ。一つの事業でより広範囲に効果を及ぼせるよう、ひと