この初等代数学では、体系的に説明する目的で、日本の新学習指導要領の中一程度の内容(正負の数、文字式、一次方程式の基本)は説明無しで使うことがある。 ここで説明し切れなかった部分は、基礎数学のところで説明したいと考えている。 歴史的には、数は自然数から生まれた。これはものを数えるときにごく普通に使用する数であるから、納得できると思う。 その後の数の拡張は方程式を解くことから引き起こされたという解釈がある。 たとえば、方程式 は自然数の範囲では解が存在しない。しかし、正の有理数の範囲まで考える数の範囲を拡張すれば、 という解が存在する。 さらに、方程式 は正の有理数の範囲では解が存在しない。しかし、有理数の範囲まで考える数の範囲を拡張すれば、この方程式は という解が存在する。 係数が有理数である一次方程式は、有理数の範囲で必ず解を持つ。しかし、係数が有理数である二次以上の方程式は有理数の範囲