書状は掛け軸に貼り付けられたもの。住職の布川昱哉さん(72)が約20年前、寺で開く茶会用に購入した。政宗から有楽斎宛てとは分かっていたが、内容は不明だった。2018年末に寺を訪れた町郷土史研究会の鈴木勲会長(81)に解読を頼み、内容が判明。1591~1602年の6月に書かれたと推定されるという。 入間田名誉教授は、2人が交わした書として既に知られる2通と比較。小鳥のセキレイの花押や、流れるような筆遣いから政宗のもので間違いないと裏付けた。 入間田名誉教授は茶会に招かれた有楽斎が、すぐに礼状を書いたのに対し、政宗が返信したものと分析。書き出しに「すぐに礼状をいただき、かえって心の隔てがあるように思われます」と書いた。「『あなたと私の仲なのだから、他人行儀なことはおやめください』と読み取れる。相手の心をつかむのがうまい。有楽斎は大変喜んだだろう」と読み解く。 政宗は文化人として知られ、茶や書、
![礼状に政宗の人柄にじむ 茶人・織田有楽斎に心遣い - 日本経済新聞](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/6772abbcb56d692cb71e5198d216cd974028bad5/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Farticle-image-ix.nikkei.com%2Fhttps%253A%252F%252Fimgix-proxy.n8s.jp%252FDSXMZO4443569004052019CR8001-1.jpg%3Fixlib%3Djs-3.8.0%26auto%3Dformat%252Ccompress%26fit%3Dcrop%26bg%3DFFFFFF%26w%3D1200%26h%3D630%26s%3Db968635e1f9d159afd1e1c314d54ab1c)