トヨタ自動車は25日、新型コロナウイルスの感染予防で需要が高まっている足踏み式の消毒スタンドを12月に発売すると発表した。新型コロナで工場の稼働が停止した時期に社会貢献になると現場が発案。製造でもトヨタ流の効率化を導入し、希望小売価格は8800円と相場の半分程度に抑えた。 「しょうどく大使」と名付け、高さは1・2メートル、重さは3・2キロ。下部のペダルを踏むと消毒液が噴出する仕組みで、手を介したウイルスの感染を避けられる。電源は不要。病院などで現場の声を集め、子どもや車いすの人でも使いやすいように工夫した。12月1日からトヨタの販売店やレンタカー店で取り扱う。 開発には自動車生産のノウハウを取り入れた。部品を約20点に抑えてシンプルな構造にし、丈夫さとコストダウンを両立。作業工程の改善を繰り返し、1台の生産時間を当初の90分間から20分間まで短縮した。