第2次世界大戦後、武装解除の一環として連合国軍総司令部(GHQ)に接収され、処分を免れた「赤羽刀」のテーマ展が、瀬戸内市長船町長船の備前長船刀剣博物館で開かれている。受難の歴史を経て、岡山、香川県に伝わった40点が並んでいる。29日まで。 赤羽刀という呼び名は、接収品が東京・赤羽に集められたことに由来。国宝の大太刀「蛍丸」など多くの日本刀が所在不明となったが、関係者の尽力で約5500点が返還された。所有者不明の約3200点は東京国立博物館が所蔵していたが、1999年に全国の博物館に無償で譲与された。 今回のテーマ展は、刀剣博物館の所蔵品を中心に、高梁市歴史美術館▽新見美術館▽丸亀市立資料館▽高松市歴史資料館―が協力。備前、備中で鍛えられた鎌倉時代から江戸時代の太刀や刀、脇指(わきざし)などを展観している。 備前鍛冶の最大流派「長船派」の刀工・清光の刀(室町後期)は、変化に富んだ波状の刃文・