民主党政権により「全員参加」方式から「サンプル抽出」方式に改められた「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)について、文部科学省は18日、全員参加方式を数年に1度、復活させる案を専門家会議に示した。会議では、復活案を支持する意見が多数を占めた。 日本教職員組合(日教組)側の「全員参加のテストは過度の競争を招く」という論理を取り入れ、平成22年から抽出方式が導入された全国学力テストは、軌道修正に向け検討が進められることになった。 会議は3月までに復活案を審議し、一定の結論を出す見通し。何年に1度行うかなども議論される。 文科省は、政権交代で導入された政策の否定にならないよう「復活するのではなく、新しいタイプの方式を導入する」と強調。案文でも、全員参加調査を意味する「悉皆(しっかい)調査」という表現を避け、「きめ細かい調査」の実施を求めている。