―― 復興アリーナ立ち上げのきっかけは? 荻上 立ち上げにあたって意識した役割は、大きく二つあります。一つ目は、隠れたニーズを可視化し、シェアすること。もう一つは、今回の震災対応をさまざまな角度から検証し、「次の災害」に活かすことです。 まず前者について。震災から一年半が経ちましたが、さまざまな情報のシェアがまだまだ足りていないと感じます。とくに、目に見えやすい被害ではなく、各地域、各産業などが長期間、取り組んでいかなくてはならない問題などに対して、じっくりと目を向ける作業が重要になると思います。 次に後者について。日本は震災大国です。いつまた大きな震災が起こるかわかりません。そのため、今回の震災の教訓を活かし、「次の災害」に備える必要があります。その際、何がうまく行って、何がうまくいかなかったのか、失敗学と成功学を、検証プロセスとともに残していく必要があると想います。そして、そのアーカイ