Photo: Izawa Hiroyuki シリア内戦が国際紛争に拡大した。2014年9月から米国はイラクとシリアへの空爆を繰り返してきたが、それから1年経ってロシアがシリア空爆に踏み切った。この情勢をどのように捉えればよいだろうか。 米国の介入はイラクからシリアにかけて勢力を拡大する過激派組織「イスラム国」(IS)が対象であり、シリア南ログイン前の続き部に勢力を保つアサド政権との協力は行っていない。アサド政権が権力を保持するために一般国民を殺戮した当事者である以上は当然であるが、他方ロシアの介入はアサド政権の支援を目的とし、武力行使の対象もアサド政権と戦う勢力全てであってISだけではない。その結果、米国の支援する反アサド勢力がアサド政権とロシアの攻撃を受けるという事態も発生した。 この情勢を新たな冷戦とする分析も行われている。すでにロシアによるクリミア併合とウクライナ東部への介入のために