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  • 翻訳『意味の全体論』のあとがきと解説:

    書は、Jerry Fodor and Ernest Lepore, Holism, A Shopper's Guide, Basil Blackwell, 1992 の全訳である(翻訳はその初版によっている)。書は、「お買い物ガイド」というそのソフトな副題にも関わらず、意味の全体論に対するきわめて論争的で挑戦的なその姿勢で世界的な反応(賛同/反撃)を惹き起こした。ルポア教授によれば、1996年5月の時点で、およそ20のシンポジウムと、多くの論文と、そして『全体論:最新の消費者』 Holism: A Consumer Updated, Grazar Philosophishe Studien, Rodopi, vol.46, 1993 という、同じ著者たちが編んだ批判論文集までもがこの結果として出現した(ちなみにこの中には、クリプキ『名指しと必然性』の訳者の一人、カリフォルニア州立大

  • 認知科学に現象学は何を寄与しうるか

    認知科学に現象学は何を寄与しうるか                         柴田正良(金沢大学) 1. 現象学とは何をする哲学なのか? 何が売りなのか?  ということは、だれに聞いても多分、「絶対これだ」という自信たっぷりの答えが返ってきそうもないので、正面から問わないことにしよう。その代わりに、「事象そのものへ」とか、「質直観」とか、「現象学的還元」とか、「客観的世界の手前にある生きられた世界に立ち帰る」といったスローガンを頭に思い浮かべながら、認知科学における一つの具体例に即して、現象学という思考方法(?)が心の科学に何を貢献しうるのかを少し考えてみたい。要するに、目指すところは現象学の可能的ケース・スタディであり、そのケースとは、コネクショニズムによる素朴心理学消去の主張である。 2. 素朴心理学に対するコネクショニズムからの攻撃  素朴心理学(folk psyc

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