bookと生物学に関するtsuka_ryoのブックマーク (7)

  • ブレイン・アーキテクチャ – 進化・回路・行動からの理解 | 学術と社会を繋ぐ SYNAPSE Project

    ラリー・スワンソン, 石川 裕二 訳 東京大学出版会(2010) 書は、英語版の副題 “Understanding the Basic Plan” からも分かるように、脳の基的な設計原理を探求する学術である。筆者のラリー・スワンソンは、げっ歯類の欲求や情動に関する神経回路を明らかにしてきた、脳の構造と機能における巨人の一人と言える。マウスやラットで脳の研究をしている者なら誰でも頼りにしている脳マップ、Paxinos & Watsonによる ”The Rat Brain” に多くの根拠を与え続ける科学雑誌 Journal of Comparative Neurology の編集員なども歴任している。そのスワンソンが書で試みたことは、脳の基的な設計原理を明らかにすることで、脳の機能における「一般法則」を提唱するということである。 日でも脳科学ブームが起きている昨今、このようなことが

    ブレイン・アーキテクチャ – 進化・回路・行動からの理解 | 学術と社会を繋ぐ SYNAPSE Project
  •  「つながり」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    つながり 社会的ネットワークの驚くべき力 作者: ニコラス・A・クリスタキス,ジェイムズ・H・ファウラー,鬼澤忍出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/07/22メディア: 単行購入: 19人 クリック: 277回この商品を含むブログ (72件) を見る 書は「肥満は伝染性である」という研究で有名な,医学者であり社会学者であるクリスタキスと政治学者ファウラーによる,社会的ネットワーク全般についての一般向けのである.肥満の伝染の研究は全米の話題になったものだが,その統計分析の適切性について批判論文がでていて,さらにクリスタキスたちも反論を公表している.これらについては一通り眼を通してみたが,私の印象は「肥満は伝染してもおかしくはないし,おそらく伝染するだろうが,おそらくその効果は彼等が主張するよりずっと弱いものだろう.少なくとも彼等の研究で伝染性が統計的に示されたとはいえないだろ

     「つながり」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • 想像するちから - 岩波書店

    人間とは何か.それをずっと考えながら,日で,アフリカで,チンパンジーと寄り添うようにして研究を続けてきた.彼らには人間の言語のようなことばはない.けれども,彼らなりの心があり,ある意味で人間以上に深いきずながある.進化の隣人を知ることで到達した人間観を,三十余年に及ぶ研究の集大成として語りつくす. ■著者からのメッセージ 人間とは何か.それをずっと考えながら,日で,アフリカで,チンパンジーと寄り添うようにして研究を続けてきた.彼らには人間の言語のようなことばはない.けれども,彼らなりの心があり,ある意味で人間以上に深いきずながある. 人間の体が進化の産物であるのと同様に,その心も進化の産物だ.人間にもっとも近い進化の隣人を深く知ることで,人間の心のどういう部分が特別なのかが照らしだされ,教育や親子関係や社会の進化的な起源が見えてくる. このでは,チンパンジーの研究を通してたどりついた

    想像するちから - 岩波書店
  •  「進化論はなぜ哲学の問題になるのか」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    進化論はなぜ哲学の問題になるのか―生物学の哲学の現在“いま” 作者: 松俊吉出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2010/07/13メディア: 単行購入: 11人 クリック: 190回この商品を含むブログ (27件) を見る 書は進化生物学*1 にかかる科学哲学についてのアンソロジーである.執筆者には若手科学哲学者たちが名を連ね,それぞれの考察をまとめている.全部で200ページ強の小振りのになっている. 冒頭第1章は松俊吉による「自然選択の単位の問題」*2 基的には論争史を簡単に紹介するというスタンスになっている.まず遺伝子淘汰説の問題としてジョージ・ウィリアムズとドーキンスの説明についてのソーバーたちの議論,それに対するステレルニーたちの議論を紹介する.この部分では,キッチャーの整理として,ドーキンスの主張は当初の「一元論的対立遺伝子淘汰主義」から後に「多元的対立遺伝子淘汰

     「進化論はなぜ哲学の問題になるのか」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • ミリカン『意味と目的の世界』(1) - charisの美学日誌

    [読書] ルース・ミリカン『意味と目的の世界』(信原幸弘訳、勁草書房、'07年1月刊) (写真は著者近影。コネティカット大学名誉教授。) 非常に興味深いだったのでコメントしたい。バクテリアから人間の意識に至る進化の過程を、「表象」という一貫した構図で捉える実に雄大な構想だ。書のポイントは、自然主義の記号論にあり、人間の言語をモデルに記号を考える従来の発想に対して、著者は、原始的な生物もまた記号を用いて生命活動を営んでいると考える。たとえば、ある種のバクテリアは酸素の多い海水が苦手なので、細胞内の磁石が示すN極の方向へ動くことによって、酸素の少ない深い海へ移動できる。この場合、磁石のN極の方向と、酸素の少ない海水とは、因果関係で繋がっているわけではないので、この磁石は酸素の少ない海水のありかを「表象する(表現する、指示する)」原始的な自然記号として機能している(p61)。我々は人間のいな

    ミリカン『意味と目的の世界』(1) - charisの美学日誌
  • http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya1076.html

  • 共立出版株式会社 新刊・近刊2011年1月『生命科学の新しい潮流 理論生物学』

    生命科学の新しい潮流 理論生物学 (ISBN978-4-320-05713-5) 望月敦史 編集 A5,290頁,3800円 ●内容 現在,生物の高次機能を作り出す分子メカニズムが次々と明らかにされている。その結果,遺伝子や蛋白質などの多数の生体分子が相互作用する制御ネットワークが,生命現象を作り出す根源だと分かってきた。これらの複雑で動的なシステムを解明するために,数理科学や計算機シミュレーションなどの理論的方法が期待されている。しかし,実験生物学を専門にするものにとって,数理科学や物理学などの理論的手法はまだ敷居が高い。また生物学に関心をもつ理論系の研究者にとっても,生物学研究についての適当な解説書はほとんどない。 このような背景のもと,生物学における新しい手法である理論生物学を解説し,紹介する目的で書は執筆された。書は二つの側面を柱として持っており,「生命現象の理解に

  • 1