こんにちは、文LABOの松村瞳です。 今回からは政治学者である、丸山真男さんの「日本の思想」から抜粋されている、恐らく高校現代文で最も難しいであろう評論文。 『「である」ことと「する」こと』 を取り上げます。 -権利の上にねむる者-まず、有名な冒頭の解説です。 政治学者である著者の丸山さんの学生時代の話から、教科書の抜粋は始まっています。 民法の授業で、「時効」の制度について説明された時のことです。 法律の現場。とくに、民法上の裁判では、理不尽なことが良く起きている。 お金を借りて、「返してくれ!」と言われない事を良いことに、全く返そうとしない人間。出来れば、このまま返さずに済ますことが出来たら良いなぁ~と、思っている人間がいたとして、悪いのはお金を借りて返さない不心得者のはずですし、罰されるのは当然だと思いたいのは、人間として当たり前の感覚でしょう。 けれど、民法では、むしろ悪いのはお金
![評論文解説『「である」ことと「する」こと』丸山真男著 その1~権利の上にねむる者~](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/2df17c6084452b67db20ab70e8bae309ee902487/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbunlabo.com%2Fwp-content%2Fuploads%2F2017%2F12%2F098945dbccd09f664618e443c5098b99.png)