全身感染性の強毒型として心配される鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)がインドネシアの豚に広がっていることが、神戸大感染症センターの調査で分かった。人に感染するタイプに変異したウイルスも見つかった。鳥インフルエンザの脅威も確実に高まっていることを示す結果だ。 神戸大チームは05〜07年、現地のアイルランガ大熱帯病研究所と共同で4州の豚計402頭の感染状況を調べた。 その結果、全体の1割を超える52頭からH5N1型ウイルスが見つかった。うち1頭から分離されたウイルスは鳥にも人にも感染するタイプとみられることが分かった。 鳥のインフルエンザウイルスが豚に感染を繰り返すうちに、人にも感染するタイプに変化したとみられるという。 H5N1型ウイルスは東南アジアの水鳥などに流行し、人にも感染する事例が散発している。世界保健機関(WHO)によると、03年11月〜09年4月に421人が感染し、う