週明け20日の米ニューヨーク商業取引所で、原油価格の指標となる米国産WTI原油の先物価格(5月物)が1バレル=マイナス37・63ドルと、史上初めてマイナス価格で取引を終えた。新型コロナウイルスを抑え込む対策で世界経済が停滞。エネルギー需要の急減で原油供給が過剰になっており、原油を貯蔵するスペースが限界に達しつつある。 【写真】原油先物価格の推移 前週末の終値(1バレル=18・27ドル)からは55・90ドル幅もの急落となる。取引時間中に一時、1バレル=マイナス40ドル超まで低下した。マイナス価格は、原油の売り手が、通常とは逆に買い手にお金を払って引き取ってもらうことを意味する。 WTIの先物取引は、米オクラホマ州で現物の受け渡しが生じうる。近辺の貯蔵タンクやパイプラインが満杯に近づき、海上のタンカーを含めて原油を保管する料金が跳ね上がっていた。 期近の5月物は取引期限が翌21日に迫っており、