6月末、親族や社員など以外の個人から出資を受けた企業の株式公開を原則禁止する日本証券業協会の規制案(PDF資料)が、Twitter上で波紋を呼んだ。規制の理由は未公開株詐欺の防止だが、一方で、ベンチャー企業立ち上げ初期に知人から投資を受けるケースで上場が難しくなり、ベンチャー投資が活性化されなくなるという懸念があった。 この規制案の発表を受けて、苦しいときに力量を信頼してくれた知り合いからの資金援助を得て株式公開を果たしたセンパイ社長たちが中心となって、Twitter上でパブリックコメントによる支援を求めた。こうしたメッセージは次々と拡散され、ついに先週末には日証協は施行の先延ばしをせざるを得なくなったのだ。 従来、公示はするが、特定の人以外見る人もなく単に“広く意見を聞きましたからね”というアリバイ作りにのみ使われていたパブリックコメントのシステムが、本来の意義を発揮してしまったわけで、