【キエフ=内藤泰朗】ウクライナの首都キエフは3日夜、ロシア軍が南部のクリミア半島で、ウクライナ軍に降伏するよう最後通告したとの報道を受け、怒りと恐怖、不安が交錯した。「ロシアの侵略者たちは必ずや後悔する」「プーチン(露大統領)は地獄への扉を開くだろう」。ウクライナ暫定政権と国民は、ロシアの“侵略”に徹底抗戦する姿勢で団結した。 「ウクライナがクリミアを手放すことはない」 ウクライナ暫定政権のヤツェニュク首相は3日、キエフでの記者会見で、ロシア側が事実上、掌握しているクリミア半島を手放さないことを明確に示した。 キエフのウクライナ国防省には、若者から中高年まで、志願兵の登録に続々と押しかけている。ロシア系住民が多い南部や東部でも志願者が後を絶たず、「これほどの愛国的な雰囲気はかつてない」(国防省報道官)という。 キエフ大学の女子大生、アリョーナさん(20)は「クリミアはウクライナの領土。母な