今回は、クラウド・コンピューティングの「課題とリスク」について、整理してみようと思う。 ■ クラウドの課題 クラウド・コンピューティングにおけるもっとも大きな課題は、「可用性」であろう。グーグルは、自社のアプリーケション提供型サービス(SaaS)であるGoogle Apps Premium Editionについて、99.9%の可用性を保証するサービス品質保証契約(SLA)を適用すると発表している。ただし、これには、ひつとの条件が付く。 「エラー率5%以上が、10分以上継続した場合をダウンタイムとする。ただし、5日前までに通知する計画的なダウンタイムは含めない。」 つまり、トラブルによる非計画停止は、年間:8.76時間、事前に計画し告知した停止は、これに含まれないわけだから、停止時間は、さらに長くなる可能性がある。 アマゾンのシステムリソース提供型サービス(IaaS)であるEC2でも99.9