『10+1』38号 2005年4月 特集「建築と書物 読むこと、書くこと、つくること」所収 必読書をめぐって 5年前、はじめて大学に研究室を持つことになったとき、研究室の方向性を明確に示すために「難波研必読書20」をリストアップすることにした。大学生にはちょっと無理かもしれないが、大学院生ならばこのくらいの本は読んでいて欲しいと考えたからである。 なぜ20冊なのか。とくに理由はない。10冊に絞るのは難しいが、30冊では多すぎると考えたからに過ぎない。僕にとってはどれも思い出深く、時間をおいて少なくとも3回以上は読み返し、そのたびに新しい発見があったものばかりである。ここではそれらの本を紹介したい。 1)『デザインの鍵』 池辺陽:著 丸善 1979 2)『空間・時間・建築』 ジークフリート・ギーディオン:著 丸善 1969 3)『第一機械時代の理論とデザイン』 レイナー・バンハム:著 鹿島出