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2008年3月24日のブックマーク (1件)

  • 2008-03-22 - metamorphosis - 『孤独のグルメ』と現代人の生活(その10)――他者のモノローグ、近代人は二度死ぬ

    『孤独のグルメ』について書くのは今回で最後にしたい。そこで、今回は、今まで提出した観点をまとめてみることにしたい。 まず最初に提出したのは、モノローグという観点である。ここでのモノローグは、ダイアローグの不在と言い換えることができるだろう。つまり、『孤独のグルメ』においては、対話が描かれることはほとんどなく、作品は井之頭五郎の独白によって構成される。言い換えれば、そこには物語が根的に欠如しているのである。物語がそこにあるとしても、それは最小のものであり、前の話が後の話に続くということもありえないし、出来事が拡大していくということもない。五郎は、ただ単に、店に入って事をし、独白するだけである。 しかし、だからといって、五郎は、あらゆる人間関係を自分から遠ざけようとしているわけではない。むしろ、彼は、ある点において、他人と非常に重要な関係を取り結んでいる。それが、つまりは、群衆との関係であ

    2008-03-22 - metamorphosis - 『孤独のグルメ』と現代人の生活(その10)――他者のモノローグ、近代人は二度死ぬ