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2015年6月8日のブックマーク (1件)

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    書が書かれた動機は以下の文章で明確に示されている。 「私は当初、聞くに堪えないヘイトスピーチの”主体”に関心を持ち、主に在特会を追いかけた。彼ら、彼女らが何者であるのかといった視点で取材を重ねた。〔中略〕だが、いまは加害者分析に時間を取られる必要を私は感じていない。というのも、差別扇動の主体はもはや在特会だけに限定されていないからだ」(256頁) 第7章ではヘイトスピーチへの「カウンター」活動に触れているが、全体を貫くトーンは重く、苦しい。エピローグで紹介されている水俣病患者への差別(患者に対する「お金がほしいだけなんでしょ?」という非難)は、書の主題である「在日」差別が、より大きな問題の一部であることを示して余りあるように思われる。 政治コミュニケーション論では他者を「自分の利益しか考えない存在」として見ることを「シニシズム」と呼ぶらしいが、在日が、被差別部落が、水俣病患者が、福島の