顕微受精を繰り返してようやく授かった、待望の第一子だった。 心拍確認の日はまだ嬉しさより驚きが勝ったが、着実に育つ姿を毎週エコーで見せてもらううちにじわじわと母になった実感が湧いてきた。 自分ではない小さな命が24時間片時も離れずそばにいてくれることがとにかく幸せで、自己肯定感の低さや寂寥感が一気にほどけていくような、かけがえのない、優しい数週間だった。 なのに、NIPTで陽性、羊水検査も陽性。 その可能性が無いわけではないと理解していたからこそ、それなりの覚悟をもって検査を受けたはずなのに、いざ陽性と言われてみると全く結論に辿り着けない。 数分おきに正反対のことを考えては、どちらの選択も罪深く感じられて、またゼロから考え直すのを延々と繰り返す。 泣くことに疲れ果て、考えることにも疲れ果て、かと言って熟睡もできず、次の日も朝から疲れた脳で堂々巡りを繰り返す。 簡単に諦められたわけがない、大