本稿では、ATA over Ethernet(AoE)の概要とともに、AoEプロトコルの将来が米Coraidのビジネスの展望に深く結び付いている理由を説明する。 AoEは米Bell Labsの技術者グループによって開発され、現在はオープンソースコミュニティーのプロジェクトとなっている。AoEプロトコルの最大の推進企業が、AoE対応ストレージアレイの主要商用ベンダーであるCoraidだ。数社の小規模企業も同プロトコルをサポートしており、オープンソースストレージの専門家の間にも支持者がいる。 支持者らによると、AoEはそのベーシックなデザイン故に非常に低いコストで優れた信頼性とパフォーマンスを実現するという。AoEの開発理念は、シンプルさとLAN上でのパフォーマンスの追求だ。一方、データストレージに対する古典的な前提の多くは、新たなアプローチの登場で見向きもされなくなった。 関連コンテンツ 成
ネットワンシステムズ 宮下 徹、奈良 昌紀 サーバーの統合・集約の動きとともに、企業やデータ・センターにサーバー仮想化技術が浸透しつつある。サーバーの仮想化というと、多くの読者は単にサーバー・ソフトウエアの技術だと考えるかもしれない。 しかし実際には、1台の物理的なサーバー・ハードウエアの内部には、ソフトウエア的に実現されたネットワークが隠れている。この点を考慮してサーバー・エリアのネットワークを設計しないと、「トラフィックを正確に把握できない」、「サーバーのCPUリソースには余裕があるのに、一向に性能が出ない」といったトラブルに陥りかねない。 そこで、ここでは3セクションにわたりサーバーを仮想化した環境でのネットワーク設計や運用のポイントについて解説する。今回は、サーバーを仮想化することによって生じる課題を考えよう。 課題はブレード・サーバーと酷似 一口にサーバー仮想化といっても、それを
写真3●「QFabric」シリーズを使った中規模システムの構成例。大規模システムでは最大で128台の「QF/Node」を使ったネットワークを構成できる。 ジュニパーネットワークスは2011年2月25日、同社のデータセンター向け製品「QFabric」シリーズのレイヤー2/レイヤー3スイッチ「QFX3500」(写真1)を3月から受注すると発表した。 「QFabric」は、L2/L3に対応した専用スイッチ「QF/Node」を、「QF/Interconnect」という専用装置につなぎ込むことで一つのスイッチとして動作させる仕組みのこと。複数の「QF/Interconnect」と「QF/Node」を、「QF/Director」という専用装置で一元管理する(写真2、写真3)。「QF/Interconnect」には、最大128台までの「QF/Node」を接続できる。「QF/Interconnect」と「
3月22日、アライドテレシスは、仮想サーバー用LANアダプター「AT-2973SX/LC」「AT-2973T」を発表。3月24日より出荷開始する。 AT-2973SX/LC、AT-2973Tは、VMware、Hyper-Vなどにより仮想化されたサーバー環境に最適化された製品。 AT-2973SX/LCは1000BASE-SXインターフェイスを2ポート、AT-2973Tは1000BASE-Tを2ポート装備し、それぞれPCI Express x4で冗長性の確保や2ポートをトランクして帯域を増加可能となっている。 さらに、TOE(TCP/IPオフロードエンジン)、iSCSIオフロード、大量送信オフロードなどの機能により、サーバーのCPU負荷の軽減、外部ストレージとの統合を実現するという。 仮想サーバーにも対応。ネットワークコントローラには、複数のキューを用意。ネットワークからパケットを受信後にソ
サーバとストレージの接続に用いられているSAN(Storage Area Network)では、ファイバーチャネル、スイッチ、ホストバスアダプタなどで構成されており、コンピュータ間のネットワークとして使われているイーサネットとは物理層が別になっています。 このSANをイーサネットで統合する技術がFCoE(Fibre Channel over Ethernet)です。具体的には10Gbイーサネットを拡張したCEE(Converged Enhanced Ethernet)を物理層に用い、ここにSANのプロトコルを流せるようにする技術で、これによりコンピュータ間の通信も、コンピュータとストレージ間の通信もすべてイーサネットで統合することが可能になります。 ソフトウェアでNICをFCoE対応に 米インテルは、同社のサーバ向けLANカード「X520」ファミリーをFCoEに対応させるソフトウェア「Op
2011/01/19 NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は1月19日、企業向けの新たなネットワークサービス「Universal One」を発表した。既存の「Arcstar IP-VPN」や「e-VLAN」といったサービスを置き換えるという位置付けで、4月からサービスの受け付けを開始する予定だ。 NTT Comはこれまで、IP-VPNや広域イーサネットなど通信レイヤや回線種別ごとに、複数のサービスを提供してきた。だがその結果、サービスメニューは多岐にわたり、アクセス回線やオプションなども含めると選択肢があまりに増え、ネットワーク設計が複雑化していたという。 これに対しUniversal Oneはメニューをシンプルにしたことが特徴だ。通信品質に応じて「プレミアム」「ギャランティ」「バースト」「ベストエフォート」という4つのプランを選んだのち、レイヤと帯域を選択する仕組みだ。従来のサー
新時代のネットワークサービスは、ネットワーク環境をエンド-エンドで常時監視・運用することが求められているほか、グローバル化に対応し、国内外のネットワークを1つのサービスで提供することも重要になっている。このような背景を受けて、NTTコミュニケーションズ 取締役 ビジネスネットワークサービス事業部長 原隆一氏は「新たなクラウド時代、グローバル時代に向けた最適なネットワーク環境として『Universal One』を提供する」(同)と新サービス発表の狙いを述べた。 「Universal One」は、(1)閉塞域とクラウドを直結して安全に利用する「クラウドシームレス」、(2)レイヤー2/レイヤー3をシームレスに接続する「レイヤーシームレス」、(3)端末からクラウドまで運用・保守を一元化する「シームレスオペレーション」、(4)国内外ネットワークを統合して提供する「グローバルシームレス」(9月以降提供
印刷する メールで送る テキスト HTML 電子書籍 PDF ダウンロード テキスト 電子書籍 PDF クリップした記事をMyページから読むことができます NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は1月19日、グローバルで利用できる企業向けの新ネットワークサービス「Universal One」を発表した。2011年4月より受付を開始する。 Universal Oneは、「クラウド対応のビジネスバックボーン」を掲げ、インターネットVPNをはじめとした各種の企業向けネットワークサービスを、ネットワーク品質とコストで分類された4つのプランから選択して迅速に導入できるとする。また、国内と海外で同一のメニュー体系とすることにより、クラウドを活用してグローバルでビジネスを展開する企業に対し、ワンストップのサービス提供を実現するとしている。 NTT Com取締役ビジネスネットワークサービス事業部長の
写真●ブロードコム ジャパンが開催した技術説明会の様子 写真左は高市良治カントリーマネージャー、右は森次達郎シニアフィールドアプリケーションエンジニアリングマネージャー ネットワーク機器向けチップベンダー大手、米ブロードコムの日本法人ブロードコム ジャパンは2011年1月19日、報道機関向けの技術説明会を開催し、「10G-EPON」(IEEE802.3av)に対応したシステムオンチップ(SoC)「BCM55030」を発表した(写真)。IEEE802.3avは、FTTHなど光ファイバを使ったブロードバンドサービスで使われている基盤技術の一つ「EPON」(Ethernet Passive Optical Network)の最新規格である。 BCM55030は、FTTxサービス(xには「Home」を表すHや「Building」を表すBなどが入る)で使われる加入者宅側の光回線終端装置「ONU」(O
日本のテレビ番組をネット経由で海外でも視聴できるようにする「まねきTV」は著作権侵害に当たると初めて判断した最高裁の判決文が1月18日、公開された。 一審、二審判決では、1対1の通信を行うソニーの「ロケーションフリー」(ロケフリ)機器を使ったサービスは、ネットによる不特定多数への送信(送信可能化、公衆送信)には当たらないと一貫して判断してきた。だが最高裁判決では、ロケフリが1対1通信しか行えないとしても、まねきTVは誰でも契約できる以上は不特定多数への送信に当たり、送信の主体もユーザーではなくまねきTVだと判断。まねきTVによる著作権・著作隣接権の侵害を認め、テレビ局側敗訴とした一審、二審の判決を破棄した。 訴訟の経緯 まねきTVは「永野商店」が運営するサービス。ロケフリ用ベースステーションを個人ユーザーから預かり、設定済みの端末を使って海外でも番組を視聴できるようにしている。 これに対し
1月11日、アラクサラネットワークスは、LANスイッチの最長10年間の長期サポートと良好な動作環境を維持するための各種機能の提供を開始した。 長期サポートは、2011年3月1日以降の新規購入製品を対象として、装置の入気温度を一定以下に保つ等の良好な動作環境で利用を条件に、購入から最長10年間までメーカーサポートを提供するサービス。なお、個別サポート料金は必要。また、従来までのサポートサービス提供期間は最長6年間までとなっていた。 提供するサービスは以下の通り。 障害時に、技術的な問合せを受付けし、問題解決を支援 故障品に対して保守品を提供し、また修理対応する また、良好な動作環境維持のための各種機能は以下の通り。 冷却ファンを通常よりも積極的に回転させて、機器内部の温度上昇を抑制する機能 装置の入気温度を監視・記録し、実際の動作環境を確認する機能
米大手キャリアVerizon Wirelessと米Appleは1月11日、Verizon Wirelessの3Gネットワークに対応したiPhone 4を発売することを明らかにした。 2月10日から、16Gバイトモデルを199.99ドル、32Gバイトモデルを299.99ドルで販売する。購入には、2年契約への加入が必要となる。 Verizon版iPhone 4は、CDMA2000ネットワークに対応する以外はGSM版とほぼ同じ。また「Personal Hotspot」と呼ばれるテザリング機能が利用可能で、Wi-Fiを使って最大5台のデバイスをインターネットに接続できる。月額データプランの詳細についてはまだ発表していない。 これまで米国では米AT&Tが独占的にiPhoneを販売してきたが、同社のネットワーク性能に不満を持つ顧客も多く、Verizonの安定したネットワークでiPhoneを使いたいと望
Ciscoの新しいCシリーズスイッチは個別の引き込み線を必要としないため、配線を気にせずどこにでも配置できる。 米Cisco Systemsは、Catalystイーサネットスイッチシリーズで新たなモデルを投入しようとしている。設置場所、配線、電力などの面で制約がある環境を意識した設計となっているのが特徴だ。 同社の新コンパクトスイッチシリーズ「Catalyst 3560-C」および「Catalyst 2960-C」は、高パフォーマンスのネットワーキング機能を配線クローゼットから解き放ち、ユーザーがこれらの機能を必要とする場所の近くで実現することを狙った製品だ。具体的な利用環境としては、小売り分野(POS端末を使用する店舗やキオスク)、教育関連(教室、学生寮)、医療分野(診療所、病院の受付)、娯楽・ゲーム業界(遊覧船、スロットマシンフロア)などを想定している。 Ciscoのイーサネットスイッ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く