実在の町が舞台の「ご当地アニメ」で、地域活性化を目指す動きが盛り上がっている。放送開始後に町を訪れるファンに乗る形で火が付くケースが多い中、開始前から地元を挙げ、中国など海外まで視野に入れ「画策」するケースも登場している。 1月から放送中の新作ロボットアニメ「輪廻のラグランジェ」には千葉県鴨川市が登場する。市内の女子高に通う主人公らがロボットに乗って、宇宙から襲来した敵と戦う姿や友情を描く。制作の読売テレビは、静かな海辺の町でロボットが激しい戦闘を繰り広げる--との設定にぴったりとして鴨川を選んだ。アニメでは町並みが忠実に再現される。 漁業が盛んで夏は海水浴客でにぎわう鴨川市だが、震災や福島第1原発事故の影響で、昨夏の海水浴客は前年の半分以下に激減。観光客全体では30万人も減った。観光拠点の一つ、鴨川シーワールドの運営会社も経営危機にある。そこで「ラグランジェ」の放送を機に、ブームを待つの