文化・芸能 「表現の自由」めぐり波紋 県立美術館の一部作品除外2009年4月16日 県立博物館・美術館で開催中の展示をめぐって、一部の作品が同館の要求で展示されない事態が起きている。同館は展示しなかった理由について具体的な説明をしていない。専門家から「検閲だ」との指摘も出るなど、同館の姿勢は美術表現の自由に対して不透明さが残る。さらに今回の事態で見えてきたのは、美術館の在り方にとどまらず、企画者の置かれている状況や作品発表でほんろうされる作家の立場など、美術表現の場を取り巻く複合的に横たわる問題点だ。 ■「事前交渉」 発端は「アトミックサンシャインの中へ 日本国平和憲法第九条下における戦後美術」と題する企画展の沖縄開催を同館が企画者側に打診した際、東京とニューヨークの会場では展示されていた大浦信行氏の昭和天皇の写真を用いた版画作品群「遠近を抱えて」の全作品を展示から除外するよう要請し