明治期の奇術師、松旭斎天一(しょうきょくさいてんいち)の手品の写真が、娘が住んでいた福井県坂井市の蔵で見つかった。国内最古の公演中の手品の写真という。存在は知られていたが原本が所在不明だった。 1888年ごろに公演された手品「十字架のはりつけ」の一幕で、女性がやりで首を突かれ血を流している。女性はこの後、おけに入れられ銃撃されるが、観客席の後方から無傷で現れたという。 蔵を調査した県立こども歴史文化館は、天一没後100年の来年、企画展を計画。担当者は「節目を前に見つかるとは、まさにマジック」。【安藤大介】