鞣しによる革の分類 1)クロム鞣し 世界の革の約80%はクロム鞣しである。鞣したときは青色で柔軟性、弾力性、引張強さ、耐熱性、染色性に優れている。軽いが可塑性が幾分劣る。靴甲革、裏革、鞄・袋物、家具用、衣料用などあらゆる種類の用途に使用される。 2)植物タンニン鞣し 茶褐色で光により暗色化されやすい。低pHでは淡色、高pHでは濃色となる。堅牢で磨耗に強く伸びが小さい。可塑性が大きく成形性がよい。重くて耐熱性は劣る。靴底革、中底革、馬具、鞄、ベルト、革工芸用などに使用される。 表底革は成牛皮を植物タンニンで鞣す。厚くて堅牢な革である。中底革は成牛皮の腹部や肩部で作られる。ぬめ革は表底革より薄くて柔らかく、成牛皮、豚皮などを原料とし、鞄、袋物、ベルト、革工芸用に用いられる。ハードタイプとソフトタイプがある。その他に多脂革、馬具用革、ベルト用革などもあるが生産量は年々減少している。 3)油鞣し