在宅酸素療法を進めるにあたっては、医療費や機器の維持費などの経済的な負担が発生します。また、家族のサポートや介助者が必要になる場面も多々あります。とくに高齢者世帯やひとり暮らしの場合は、困ったことが起こったときに相談できる場所や人を見つけておく必要があります。現在、在宅酸素療法の患者さんたちを支援する社会的なサポートとしては、おもに「介護保険制度」と「身体障害者手帳」があります。 1. 在宅で療養する不安を解消する「介護保険制度」 介護保険は、「介護の問題」や「老後の不安」を解消するために、社会全体で支えあう制度です。40歳以上の人が保険料を納め、介護が必要となったときに費用の一部を負担するだけでさまざまなサービスを利用することができます。 介護保険の申請をすると、調査が行われ、要介護度(介護を必要とする度合い:要支援1・2、要介護1~5)が判定されます。この判定に応じて、受けられるサービ