薬は水で飲むのが基本。わかってはいるけれど、ついつい手近なところにあるお茶で飲んでしまうことや、外出先で飲みたいときに水がない、などということもあるかもしれません。「お茶で薬を飲んではいけない」という話を聞くけれど、それは本当なのか、また薬と飲み物の飲み合わせで気をつけるべきことについて、日々多くの患者への服薬指導をおこなう薬剤師の小黒佳代子氏に解説してもらいました。 【図解】意外と知らない「食前」「食間」「食後」っていつ?具体的な時間帯はこちら * * * お茶で薬を飲んではいけない理由として、よく耳にするのは、お茶に含まれる「タンニン」が貧血の治療薬である鉄剤の効果を弱めてしまうということでしょう。 口から体内に入った薬は、胃で溶けて小腸で吸収され、からだのさまざまな部分に広がって効果を発揮した後、分解されて体外に排出されます。その小腸での「吸収」の段階で、鉄がタンニンと結合してし