かつて「ベルギー最悪の街」とまで言われていた小さな街が大きく変わったことにいま世界中が注目しています。大勢の移民が住むこの町ではかつて失業した移民が警官隊と衝突し、住民の間にも反移民感情が広がっていましたが、いまでは移民問題は解決しています。そのきっかけとなったのは1人の市長の登場。いまでは、各国から視察が訪れるほどの変貌を遂げています。“世界一の市長”にも選ばれた市長がとった秘策とは何だったのでしょうか。(国際部記者 曽我太一) ベルギーの首都ブリュッセルから北へ車で1時間弱のところにあるメヘレン。中世に作られた世界遺産の教会を中心とする町並みが印象的な美しい街です。人口は8万余りですが、3割はイスラム系を中心とする移民で、おととしにはシリアなどから180人の難民を受け入れました。 ベルギー メヘレン 街の中心部では、いまでこそ買い物や食事などを楽しむ人々で賑わっていますが、かつては治安